エステティシャンになりたい!でもどうすればなれるの?そんな疑問にお答えします!エステティシャンの仕事内容から必要なスキルや能力などをご紹介します。
エステティシャンとは
エステティシャンとは、一般的にはエステサロンで働いて接客や施術を行う人のことを言います。エステサロンではお客様の美容に対するお悩みのサポートを行います。
例えば、減量やサイズダウンのための痩身・肌荒れやむくみ等のお顔のお悩みにアプローチする美顔・ムダ毛が気になる方のムダ毛処理の手間がなくなる脱毛等は、多くの店舗が施術を行っています。
施術には、機械を使うものやハンドで行うもの等様々なものがあります。
一般社団法人日本エステティック協会では、エステティックとエステティシャンに関して以下の定義があります。
エステティックとは、全身美容のことであり、手技又は化粧品・機器等を用いて、人の皮膚のお手入れ(スキンケア)、体型を整える(プロポーションメイキング)、リラクゼーション等の施術および指導をいう。
エステティシャンとは、エステティックを行う技術者のことである。ただし、以下の行為は禁止する。
・医師免許を持たずに、医師の医学的判断及び技術をおってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為。
・美容師免許を持たずに、パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくする行為。
・理容師免許を持たずに、頭の刈込、顔そり等の方法により、容姿を整える行為。
・疾病の治療を目的として行う医療類似行為(医学的観点から人体に危害を及ぼすおそれのある行為。)
まとめますと・・・
お客様にカウンセリングを行い、状況や希望を確認しながら要望やお悩みにあわせて施術を行います。
エステティシャンのお仕事
出社後、まずサロンの清掃や準備と予約確認等をします。
清掃や準備はサロン全体の清掃・機器の準備や備品補充・ベッドメイキング等です。予約確認は、メールチェック・留守電チェック・各予約システムでのご予約の確認・その日に来られるお客様のカルテ確認等を行います。
施術に関しては、お客様1人1人に対しカウンセリング→施術→アフターカウンセリングといった形をとる場合が多いです。施術の前にカウンセリングを行ってお悩みや状況を確認して、施術後にどのように変化しているか・家で行うと効果的なアドバイスをお伝えします。
また必要に応じて、その方にあった化粧品やコースのご紹介も行います。
基本的にはリラクゼーション施設とは異なって、目的にあわせて継続的に通っていただき効果を出すスタイルのところが多く、初めて体験で来られたお客様にはそのサロンでどのようにお悩みが改善できるのかをお伝えし、通う場合におすすめとなるメニューやコース等をご紹介します。
1人のお客様がお帰りになられた後、清掃や消毒作業やベッドメイキングを行い、再び次のお客様の準備に取りかかります。
予約が入っていない空きの時間に、タオルやコットン等の消耗品を補充したり洗い物をして準備をしておきます。1日の終わりには清掃や機器を洗ったり消毒等をしたり、メール報告等をします。
あくまで一例なのと、エステサロンといっても脱毛やフェイシャルやボディ等さまざまなので、そのサロンによって詳細は異なります。いずれにせよ来られた全てのお客様がご満足いただいてお帰りになるサロンであることが大切です。
サロンの美化は常に徹底することと、お客様の状態をカルテで確認したり新しく記入してくこと、気遣いのある接客と心地よい施術で癒しと効果を出すことがポイントになります。
また来たいと思えるサロンであり、また会いたいと思えるエステティシャンであるために、忙しくても上記のお仕事はすべて欠かせないものです。
エステティシャンに必要な能力
エステティシャンには様々な能力が必要です。
まず、サービス業のため接客の技術や気遣いが必要であることと、技術者のためエステテッィクの手技の腕前が必要になってきます。また、美容のプロでありアドバイザーとしての一面もあるため、広く美容の知識が必要です。
2018年の厚生労働省の職業能力評価基準における、エステティックサービス提供者に必要な能力は以下となっております。
- 業務効率化への推進
- チームワークとコミュニケーション
- 「美と健康」への興味と探求心
- ホスピタリティ
- 企業倫理とコンプライアンス
- 後輩指導
上記を踏まえ、エステサロンで働く筆者の経験を元にそれぞれ考察していきたいと思います。
a.業務効率化への推進
エステサロンは接客業となるため、タイムリーにご予約のお時間にお客様をお出迎えし、予約枠内でお見送りまで終わらせなければなりません。
そのため、作業効率をよくしていかないと忙しい日はお客様をお待たせしてしまう危険性が出てきます。そうならないために、日々業務の効率化を図っていく必要があります。
b.チームワークとコミュニケーション
個人経営のエステで勤める場合でなければ、基本的にチームでサロンのお仕事を行っていくことになります。業務分担やスタッフ同士で連携プレイをする場面も多くあります。そのため常にコミュニケーションをとり報連相をきちんと行うことも大切です。
お客様に対しても高いコミュニケーションスキルが必要です。きちんとお客様の言いたいことや希望を理解し汲み取っていくことが求められます。これがうまくできていないと、お客様が不満を感じてしまったり、希望していた仕上がりとずれが生じるので注意が必要です。
また、エステはトラブルがおきないよう事前に禁忌事項をご覧いただく等の重要な確認事項も多いため、必要なことを漏れなく伺っていくことも重要です。
c.「美と健康」への興味と探究心
美容や健康のプロとして、幅広く身体の仕組みや美容・健康における興味や探求心が必要な職業です。
美容に関して流行の言葉や商品にも詳しいと、お客様との話も弾みます。また的確なアドバイスをするにあたっても、常に最新の美容や健康に関する情報を正しく手に入れてお伝えしていく必要があるため、書籍やネットやテレビなど様々な媒体から知識を得ることが大事です。
d.ホスピタリティ
ホスピタリティとは人が人に対して行うおもてなしの行動や考え方のことです。
サービス精神ともいえます。人に喜んでいただくことに喜びを感じるタイプの方は、ホスピタリティが高くエステティシャンのお仕事をする方として向いています。
逆に、人に喜んでいただくことに何も感じないタイプや、あまり人に興味がないタイプの方、人と関わることが嫌いなタイプの方は、エステティシャンとして仕事をしていく中で楽しさを見いだせず長続きしないため、向いているとは言えません。
e.企業倫理とコンプライアンス
これはほかの業種にもいえることですが、企業倫理・コンプライアンスも大切重要です。法律や規則、ルールを守ることだけでなく、社会良識、他者の尊重といった基本も入ります。
エステの場合、取り扱うものとして注意が必要なことは様々ですが、個人情報・化粧品の衛生管理・景品表示法などはとくに注意が必要かと思います。日々扱うものなので、きちんと管理が必要です。
f.後輩指導
エステには入社後に手技を習得しお客様に入るまでの期間が必要なため、入社してからすぐに即戦力となりお客様に入ることは難しいです。
そのため後輩指導はとても重要になります。また、ベテランと新人とで技術や知識に開きがあると、お客様がスタッフ間でも差や違いを感じてしまい、不満につながります。
経験上、長いキャリアがあるベテランスタッフの方が動きに慣れている場合が多いですが、どのスタッフでも同じレベルの満足度をお客様に持っていただくことが大変重要です。
また専門的な職業であるため、ずっと腕を磨き続けなければならない仕事でもあります。
エステティシャンを目指すには
これからエステティシャンを目指したい方や、エステのお仕事に興味がある方に目指し方をお伝えします。
まず、エステティシャンにはエステティシャンとして働くための国家資格はありません。しかし団体や企業ではエステティシャンに関連した様々な資格があります。
取得者が多い資格でいうと一般社団法人日本エステティック協会の「認定エステティシャン」があります。そのほかに「フェイシャルエステティシャン」や「ボディエステティシャン」の資格などもあります。認定エステティシャンの資格を取得した後、サロンで実務経歴を積みさらに上級の資格を受けることも可能です。
現在中学生や高校生で将来エステティシャンを目指したい方の場合は、関連する専門学校へ入学し専門的なエステティシャンとしての知識や手技を学ぶことができます。
ただし美容師等とは異なり国家資格がないため、短期大学や大学へ進学したい方やすでに進学してしまった方も目指すことは可能です。
どちらにしても、施術は各サロンによってオリジナルなので、入社後の研修で技術や知識を学ぶことになります。筆者も大学まではエステとは全く関係ないことを学んできましたが、大学卒業後の新卒で入社したエステの会社でみっちりと研修を受けました!
また近年は美容の民間資格の種類も増えているので、何か興味があるものを習得しておくのもお勧めです。
例えば「アロマテラピー」の資格を勉強して習得しておくと、ボディエステのマッサージでアロマオイルを使用するところは多いので参考になりますし、「日本化粧品検定」の資格を勉強して習得しておくと、フェイシャルエステの化粧品や肌のアドバイスなどで知識が役に立つ場合があります。
最後に
エステティシャンについてあまりご存知ない方も、なんとなくお仕事の流れや向いているタイプなどがイメージできましたでしょうか?
人が好きで美容が好きな方であれば、とても楽しく仕事ができるお仕事だと思います!ただし、体力が必要であったり夜遅い時間まで働くことも多い業界です。また手技のスキルアップや美容の勉強も欠かせません。
しかし大変なことも多いですが、自身の努力次第でお客様から感謝の言葉をいただくことができるお仕事です。
例えば、お伝えしたアドバイスを元に家でもケアされたお客様から「あれから一気に悩みが改善してきた!」という言葉をいただくこともできるお仕事です。頑張り次第で大きなやり甲斐を感じられる仕事だと思います。
エステティシャンのお仕事に興味がある方は、ぜひご参考いただき目指してみてくださいね♬
written by VACANCES池袋店:本中(もとなか)